トッポンチーノのことを年上の人たちに話していたら「そういえば昔いたよねえ」「汚れたぬいぐるみをどこにでも連れて行く子」「いつも使っているタオルや毛布を持ってお泊りに行かないと泊まれない子」のなつかしい話が飛び出した。そこには自分やお母さんの匂いや肌触り、温もりが浸みこんでいたのです。
現役中に同僚がよく息子さんの話をしていました。
「ここだけの話、うちの長男はもうすぐ高校だというのに未だに帰宅するとすぐ私の耳を触るのよ。よその人にはしないでね。と、許しているんだけどいいのかな。そうすると落ち着くって言うんでさせてるんだけど。小学校の高学年までは膝の上にしばらく乗っていたんですよ」「よそのおねえさんにしているわけではないのだからいいんじゃないの」と返しました。落ち着かないことの多い社会にあって、それくらいほっとできる関係、空間が許されていてもいいだろう。
生まれたての赤ちゃんが安らげる布団は、昔の日本のくらしにも根付いていたことをその時代を確かに生きていた私でさえ忘れていた。60余年の人生のうちの社会の変化はまるで関ケ原の戦いの後に生まれて、明治維新の終わりまで生きているような感じで目まぐるしかった。これからどこへ行くんだろう。ではなくどう生きればいいのか考えて創っていこう。
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