Kさんは丁寧に詳しくテンの病状について話してくれました。体の手入れの仕方や栄養の取らせ方なども教えてくれました。
「保冷材を下に敷いてやるといいんだよ。氷を入れて水を飲ませてやってもいい」
慌てて氷を出してテンのお椀に入れてやりました。恐々お椀に口をつけたテンは水の冷たさの心地よさが気に入ったみたいでした。Kさんはドッグフードやシャンプーなど大きな袋に入れて持ってきてくださいました。
やがて閉店時間。日も暮れてきたので、涼しい中を山口まで走り、そこに友だちがいるというので、心配だけれど見送ることにしました。もちろん、みなさんから彼らのボランティアグループに寄せられた義援金を渡しました。
Kさんがまたやって来られました。「もう行っちゃたの。心配だねえ」「ええ。実は」と、彼の山ぐらしの一部について話しました。冷蔵庫もテレビもないくらし。洗濯機は最近貰ったようだけど。これから熊本に向かうことも。犬と飼い主自身の素直さに少し安心された様子で、「あんまりしょぼい首輪してたから。今度来たらあげて」と真新しい首輪と紐を託されました。
いつまた会えるかわからないので電話してみました。運よく駐車していたところから出る所でした。車ごと戻ってきた彼に、2リットルの水と首輪とテン用のタオルを渡し、途中の川で洗ってやるように言いました。もちろんKさんの伝言も。彼には言えなかったけれど、昨日出会ったら
「ふたりとも幸せになってもらいたいねえ。また様子がわかったら教えて」
と、心配されていました。
犬も熱中症にかかります。言葉が発せられないだけに動きに気をつけてやる必要があります。体が弱ると他の病気も併発しやすくなるので侮れません。くれぐれもご用心ください。
0 件のコメント:
コメントを投稿