2015年9月24日木曜日

秋分の日、地球の平和を祈る2

 翌23日は7時半から奥の院目指して山を登った。
 往復3時間くらいと教えられ、山を終う今日はたくさんの行者が登るので、うっかりしていると降りられなくなってしまう。
 奥の院入口の孔雀門では念入りな読経、たくさんの先達たる聖者の名が読み上げられる。ここまでで行を終え、仲間をここで待機して待つ人もある。しっかりお清めをして鎖を登る。垂直に約15分ほど。ところどころにロウソクが置かれているが、離れれば闇である。見上げた先もほのかに薄明るい十円玉くらいの丸い穴。それを目指してひたすら垂直に登る。
 鎖の果てに開けた空間はかなり広い。正面に真宇王大権現が鎮座され、私たちは真言を捧げる行者の後ろで、ともにひたすら地球の平和を祈る。この地球の胎内で1年365日、地球の平和を祈る人々がいたのだ!私も一心に祈った。
 この山を開いた方は、千日行をここでされたわけだ。石灰質のこの山の内側を登られ、凍傷で指を失われたという。闇の中での暮らしに視力をなくしたという。闇になれた私の目に、赤ん坊を抱いたご本尊のお姿が見えた。赤ん坊ではなく、地球なのだそうだ。鎖を再び降りなければならない。孔雀門前では、私たちが降りてくるのを待っている人たちがいる。下の方から盛んにほら貝の音がする。先達さん一行が来られたようである。私たちは急いで下山にかかる。三分の一程おりたところで昨日の先生と賢吾君に出会う。束の間再会を喜び合い、別れた。また会うことを約束して。地球の平和を祈る人々は黙々と登って行った。私たちは9時半を回ったころ本堂前に立っていた。かなりのハイペースは相棒が月1回くらい山に行っている人だからか、私一人ではこうはいくまい。
残念ながら撮影は禁止である。奥の院から対面の山々を撮ることは許されたので、載せておこう

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